「BanG Dream! Episode of Roselia Ⅰ:約束」を観てきました。

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遅ればせながら、BanG Dream! Episode of Roselia Ⅰ:約束 を視聴して参りました。1バンドリーマーとしては大変満足な出来でした。 せっかくですので拙文ながら感想を書き連ねさせていただきたいと思います。

この先ガッツリネタバレあります。すでに視聴済みの方か、ネタバレの類はそんなに気にしないよ、という人のみお先に進みください。せっかく映画観たけどまだネタバレに気を遣って感想が言えないぜ、という方にはこの記事のコメント欄とかに遠慮なくぶつけてほしいですね。私も本当は観終わった人と感想会したいんだ!!!

基本的にはバンドストーリー&イベントストーリーのダイジェスト

映画の内容を雑にまとめてしまえばこの一言に尽きます。特別に目新しいシーンというものは少なく、これまでにガルパアプリ内で見てきたお話が展開される、ということですね。ただ、表現に限界のあったLive2Dではなく、3Dのアニメーションで全員が動くというのは想像以上にエモいですよ。これだけで観に行く価値がある。

では、ざっと内容をおさらいしてゆきましょう。

劇場版「BanG Dream! Episode of Roselia Ⅰ : 約束」冒頭シーン - YouTubeyoutu.be

冒頭シーンは上記で見れます。この後、幼少時代のリサゆきがお歌を歌うシーンから物語はスタート。友希那のお父さんにCVもついてるよ。このタイミングでは、映画ではこのシーンからやるんだな~くらいに思っていたのですが、最後まで見るとああ、このために冒頭がこのシーンだったんだな、と納得がいく構成になっています。その後、まだ2年生・ネイルをしたリサ姉の部屋からバンドストーリー1章をなぞっていく感じ。ちなみにマジで? というタイミングでRoselia5人が早々に画面に揃います。あこちゃんと紗夜さんがお互いに面識がない間にぶつかるシーン、ここかよってタイミングで出ます。このあたりの描写は、個人的には毒田ペパ子先生の漫画版のほうが好きかなー。

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こちらも非常にオススメ。当方アフィやってないのでAmzonのリンクはないぞ。

Roselia結成〜FWF(FUTURE WORLD FESのことだよ)最初の出場、まではめちゃめちゃダイジェスト。主なシーンもバッサリカットされています。あこちゃんのRoselia加入テストをするとき、リサ姉はしれっとベースを担いで登場してるしRoselia結成後、友希那さんが一人だけ引き抜きに合いRoseliaが解散しそうになるところも省略。ここは入れて欲しかったですが、そうするとこれだけで映画の尺が終わってしまうし致仕方なしか。

目新しいものとして、友希那さんと紗夜さんのファーストコンタクト後に友希那さんがステージで歌うシーン、ここで友希那さんは知らない曲を歌っていました。なんだろう、オリジナルなのかな。友希那さん以外のバンドメンバーは描写されていなかったので楽曲の正体は謎です。ちなみに紗夜さんの元バンドメンバーは出るよ。

FWF一回目の出場までがおよそ15分くらい?*1 で描写されるので、駆け足だなーという印象を誰しもが受けると思います。というかこれは、バンドリーマーでないと理解がとても追いつかないですね。そういう意味だと、今回の映画はご新規さん向けではなく、あくまでもバンドリーマー向けに作られたもの、ということになるのでしょうか。単なる一般人の私には企業の戦略などというものはわからないんですが、完全に既存ユーザー向け、という内容なのは想定していた通りなんですかね? もちろん私はガッツリバンドリーマーなので大変満足です!!

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映画はここからが本番で、バンドストーリー2章、Neo-Aspectに繋がっていきます。順調な感じで活動してるRoseliaの元に、SWEET MUSIC SHOWERというイベントへの招待が舞い込み、意気込んで参加するもののオーディエンスの反応は今ひとつ……ここから友希那さん、ないしRoseliaの歯車がズレていくという内容ですね。これもアプリのバンドストーリー2章といっしょだぞ、と言ってしまえばそれまでなのですが、全メンバーが感情を露わにする迫力のシーンが続くので、3Dで見れるのは本当に見ごたえがあります。特にりんりんが気持ちを前面に出すシーンは見ごたえ抜群。しかしここでも思ったのは、1章までのりんりんはいわゆる初期りんりんで、映画内でも非常に内気な性格として描写されています。それが2章冒頭になるとすっかり「ちょっとおとなしい子」くらいまで改善されているので、バンドリーマーでないと「この子急に中身入れ替わった?」というレベルで別人に見えるかもしれませんね。

1章までに比べると時間をしっかりと使って描かれていて、駆け足感はそれほどありません。クッキーのくだりとかちょっと雑になってるかなと思ったくらい。しかしそんな些細なことよりも3Dで全身の動きでストーリーが描かれていくのは大変満足度が高いです。衣装について最後の最後にりんりんがアクセントを加えるくだりとか、実際の衣装を目の前にして話が展開されるのでますます感情移入がしやすいです。

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最後はいわゆる「約束イベ」の、リサ姉が詞を作るお話。3年生になったRoseliaは、学生さんらしい日常っぽい会話もしていたり、すっかり雰囲気が良くなった印象を受けます。この章(?)の主人公ははっきりとリサ姉です。一生懸命書いた詞を友希那さんに突き返されるシーンや、紗夜さんに失望されるシーンなど、見たいところはきちんと網羅されています。さよひなもちゃんとあるよ! 個人的にすごくよかったのは、完成した詞を受け取った友希那さんが、即興でアカペラで約束を歌い上げるところ。詞を見てすぐに曲にできる友希那さんの天才っぷりが描かれていて、なんというか気持ちよかったです。友希那さんはガルパアプリ内だと、混合イベとかはすっかりネタ要員になっちゃってるからなぁ。

改めて思うガルパのイベストの完成度の高さ

こうして映画を通じてRoseliaのストーリーを追いかけると、ああこれまでの物語はこうして全て繋がっていたのだなぁと思い知らされます。バンドリ並びにRoseliaというバンドの物語を創り始めた方たちは、いったいどこまで先を見てストーリーを仕立て上げていたのだろう、と今更ながら驚いてしまいますね。私には現状のRoseliaの未来の姿はまだ想像できないですが、きっとストーリーを考えられている方はこの先まですべて見通されているんだろうなあ、と思います。そうでないとまずはこの「約束」まで、こんなにきっちりお話が繋がらないです。すごいなぁ……。

そしてふと思ったのは、仮にRoselia以外のバンドで同じような作品を作る場合、ここまでのクオリティで仕上がるかな? ということ。あくまでも私個人が即考えた感触で言うと、パスパレはRoselia並のいい作品に仕上がりそう。Aftergrowはこれまでのストーリーが悪かったわけではないけど、1章・2章や他イベストが密接につながっている感じがしないので微妙か。ハロハピは美咲をメインに据える形なら実現できそうですかね。Morifonicaはまだ物量不足でしょう。*2

今のRoseliaがあるのは日菜のおかげ

バンドストーリー2章、バラバラになりかけたRoseliaを繋ぎ留めたのは紛れもなく紗夜さんです。そしてその紗夜さんを支えたのは、秋時雨イベントまでの日菜との約束です。劇中でも「約束」というワードを最初に口にするのは紗夜さんです。実は約束というタイトルは単なるRoseliaの楽曲ではなく、紗夜さんのテーマでもあったのかもしれません。

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2章は友希那さんの成長物語だったんですね。

もしもこの記事を見ている方で、まだバンドリのストーリーはそんなに追えていないよという方がいるのならば、Roseliaのバンドストーリー1章⇒イベスト・星に願う短冊⇒イベスト・秋時雨に傘を⇒Roseliaのバンドストーリー2章、と読んでみていただきたいです。特に秋時雨は神イベント。私もこれでバンドリにハマったと言っても過言ではありません。これがなかったら弦巻スカイスターズは存在しなかったのではないでしょうか。

細かいところで気になった点など

あとは揚げ足レベルで気になった点とか、他バンドのみんなの登場シーンなど雑記です。いろいろ細かいところがまた観たくなったので近いうちにもう一回観に行きたい。

  • 香澄並びにポピパは最高のタイミングで登場します。おたえのセリフも今思うと金言だね。有咲は全てのセリフがツッコミだったと思う。役割を全うしていて偉いぞ。
  • 2章でおなじみの友希那さんが涙するシーン、これはカードにもなっていますが、ここは路面電車に背景が置き換わっていました。カード上だとこれ、JRっぽい背景ですよね? 思えば友希那さんや香澄たちも路面電車で通学しているはずなので、カードの方がおかしいのかな。いや、でも駅前って場所がガルパ内だとたびたび登場するし、ガルパ内とアニメ時空で環境違うのか? と思った。そのあたりどうなんでしょうね。

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    これね。黄色い看板とか見てると路面電車の案内とは思えないなぁ。
  • ともちんはあこちゃんの良きアドバイザーとして登場。動きが完全におっさんで笑いました。リアクションとかしゃべりが40代なんよ。でもともちんのキャラにはちゃんと合ってるし、商店街のおじさんたちと育ったからこうなったんだろうな〜と想像が膨らむ。
  • つぐはセリフ「いらっしゃいませー」のみです。これでもちゃんとスタッフロールにCVはあるよ。
  • モカちゃんは出ません。バンドストーリー1章がバッサリカットされてるからね。ヨヨヨ〜……
  • 羽沢珈琲店でりんりんが席に着くシーン、りんりんならお淑やかに椅子をひいて、おずおずと座る……という感じを想像すると思いますが、劇中では「おらよ」*3と片手で椅子を引いてサクッと座っていました。細かいけどこういうの気になる……! 全般的に出来がとてもいいだけに細かいところが目についてしまう。
  • 3Dの動きについてはとてもいいですよ(素人並感)。揚げ足を取れるのは前述の件くらいで、他は演奏シーン含めとても自然な動き。リサ姉が作詞をしながらペンをノートに走らせるシーンも、ちゃんとペンの先が動いて文字が書かれていくの。これって結構高度な技術なんじゃないかなーとか思う。
  • 私服についてもいろいろ発見あり。アニメだと制服がメインだったからね。紗夜さんはローファーにアンクレット、友希那さんはハイヒールを履いていることがよくわかりました。ひょっとして友希那さん、背が小さいの気にしてるんだろうか? 学校ではローファーなのにヒール履いてるの、気にならないのかな。いやでも女子ってみんなそんなもんなのか。
  • あこちゃんとりんりんがNFOで遊んでいるシーンも何度か登場し、そこではNFO衣装の3Dバージョンが見れます。 りんりんの衣装はえっちすぎです。風紀委員の紗夜さん、NFOをいっしょにプレイしながらどう思ってるんだろう……。
  • ラストシーンは約束の詞ができたところで、この曲でFWFに臨みましょう、という流れでエンディングに入るんだけど、そこで新曲のEDが流れてちょっと肩透かしを食らったような気分になった。この流れなら約束流すんじゃないのか!! ただ、今思えば直前に友希那さんが歌ってることで、このタイミングで流すと連続になっちゃうし、自然なことだったのかもしれませんね。でも映画観てるときはそう思ったんだ。

以上、長くなりましたがこんなところでしょうか。まとめると、バンドリーマーなら絶対に一度は見にってください!! 完!! まだ期間的にネタバレを気にする時期で大っぴらには話ができないと思うので、語りたい人は是非この記事のコメント欄を活用するなどして思いの丈をぶつけてほしいです。私も誰かと語りたい……けどコロナ渦もあってまだ観に行けていない方も多いようで、なかなかTwitterなんかで大っぴらにお話をできる状況ではないのです。コロナが憎いよ……。二次創作の意欲も大変にかき立てられたので、私もバンドリでぜひ挑戦してみたいと思います。6月に公開される続きも非常に楽しみです。

*1:映画館内で時計見えないんで体感ですが……

*2:ちなみにポピパはアニメで、RASは舞台になってるので作品化済みという認識です。

*3:CV:戌神ころね