「采配プレイ」のゲームバランスを考えてみようの会

2022GWスペシャル企画です。(そこまでの代物ではない)

最近、嬉しいことに私が配信でやっている「采配プレイ」(特許出願中)(大嘘)(ここまでテンプレ)を自分でもやってみてます! という声をちらほらいただきます。ただ、同時にゲームバランスに苦慮しているというお声も結構いただいてしまっております。「毎試合のように2桁失点してしまう」「4月に10連敗して最下位になってしまった」「83イニングも連続でタイムリーが出ないなどなど。(ん? なんか自分のチームの話が1つ混じってたような……)

さらに今回、ゲームバランスが上手くいかない理由を一緒に考えてみてほしいです~ということでチームをご提供いただいたので、そちらの内容を見てコメントをしていく記事を書こう……としたのですが、その前にそもそも采配プレイ全体についてのゲームバランスの考え方とかあったほうがいいかなと思ったのでその記事を書くことになった次第です。たぶんきっと日本でいちばんこの「采配プレイ」で遊んでいる変態のヴァヤシコフに解説は任せろー!バリバリー

では早速行ってみましょう。あなたの世界線ペナントレースが上手くいかない原因として考えられるのは以下6点。アホみたいなやつも含まれていますが、いずれも実際に相談を受けたことがある事例です。

①そもそも采配プレイじゃない

これはマジでたまにある。なんか話噛み合わないなあと思ったらオーペナの話だったり。ごめんな専門外なんだ……。*1

②そもそもCPUレベルが私の配信とあっていない

私の配信でのCPUレベルは、
・打撃:ふつう
・走塁:つよい
・投球:パワフル
・守備:パワフル
が基本となっています。(稀に走塁とかいじることも)
最も重要なのは打撃レベルがふつうなことで、つよい以上にするとアホみたいにホームランが飛び出すので馬鹿試合しかできません。「スカイスターズと自分のチーム対戦させてみたら20-15とかいうスコアになりました!!」というご報告の原因はだいたいこれ。見直してみましょう。ちなみに、巷には打撃レベルを「よわい」でやっている方もいるみたいです(某なんでも実況する掲示板より)。その場合は守備や投球のレベルをもう少し下げてるのかな。でも私としては、打撃「ふつう」が打率的にいちばんまともな数字になるかな~と思っていますけどね。

パワプロ2022ではまたベストな設定が変わるかなと思ってます。
特に走塁はAIが改善されたようで要検証!

③試行回数が少ない

ものすごいボロ負けが続くんです、と相談を受けたのでスコアを出してもらったら3試合ぶんくらいしかなくて、あとは? って聞いてみたらまだ3試合しかしてないですってパターン。短期間だと運要素もあるので正確な判断はしにくいですね。

ただし、試合での投球内容とか見てるだけである程度先が想像できるパターンもけっこうあったり。なので選手の能力+映像がもらえれば、私なら極論1試合とかでも多少の判断はつきますよ。配信をやっているときの私の音声認識機能の優秀さを思い出してほしいです。こらあかんな、と話をしていたら大体打たれる。ネタみたいだけどちゃんと選手の性能をわかっている証拠なのだ。ふはは。

④リーグのレベルが高い

これはどういうことかというと、端的に言えば対戦している相手チームが強めであるということになります。私がオリジナルチームを含めた16チーム制で配信をしているせいか、同じようにオリジナルチームを混ぜてプレイしている方のほうが多い印象です。極端な話、自分以外の球団が全部西強大学だったらシーズン143連敗もありえるじゃないですか。そういうことです。

西強大学ほどのオリジナルチームを採用しているケースはあまりないと思いますが、そこまでの総合力はなくとも打撃が強いチームが相手なので失点が嵩んでいるみたいな可能性はあります。スカイスターズ4thシーズン参戦チームだと、倉敷サンシャインズとかIEGAグリフィンズとかは打撃がかなりいいチームなのでその辺考慮してくださいね。

⑤自分のチームの戦力が弱い

ここまで来てようやく、自分のチームの戦力に問題があるのでは? というステップに到達します。打線が弱くて点が全く取れない~というケースはあまり聞かないので、今回は失点が多いほうにフォーカスして考えてみます。

・野手陣の守備力が足りていない

守備がザルなせいで被安打を量産してしまっているケースです。大した当たりを打たれていないのに一二塁間を抜かれるとかポテンヒットがかなりたくさん出るとかはこれが原因。特に重要なのは言うまでもなく二・遊・中で、これらがしっかりしていないと失点が激増します。チーム作りをするうえで、テンプレートな守備能力を持った二遊間・センターを作るのは避けたいな~と思う気持ちはわかるのですが、まずはテンプレートから作って試してみるのが基本です。二遊間は走力守備力がいずれもC以上、センターなら走力がB以上は欲しいところです。この3つで一番重要なのは? と聞かれると、守備機会も多く肩が必要な遊撃手かな。

あとはパワプロの世界だとライトの守備力も重要。これがお粗末だと簡単にライトの左右を抜かれ、二塁打を量産する結果になってしまいます。もちろん他のポジションたちも重要だけど、致命的に地蔵(守備G)とかじゃないかぎり大勢に影響はないはずです。

とまあ、偉そうに語ったもののごく当たり前の話ばかりですね。でもテンプレートな構成を避けようとするとこういった基本からズレやすいので、念のためおさらいしたということで……。

・投手の能力が足りていない

守備力が低いんかな~っていうのはすぐに気が付くはずなので、最終的に行きつく結論はたぶんこれ。じゃあ投手の能力が足りないってどのくらいから足りないってなるの? と疑問が出てくるのではと思いますが、これは一言では形容しがたいです……。今回は幸い(?)サンプルとしてお悩み相談を受けているチームがあるので、そちらの解説をすることで紐解いていきたいと思います。(別記事にて)

一応、この場でもごく簡単に言うと、投手が打者を抑えるために必要な能力として「コントロール」「球速」「変化球」の3本の柱があるものとして、このうち2つを満たしている人がどれだけいるかが重要になってくると思います。もちろん中には「160キロ出る」「総変が15ある」とかで1つだけで抑えていく人もいるんでしょうけれども基本は2つの組み合わせです。

⑥采配プレイがへたっぴ

どうも①~④にはもちろん当てはまらず、⑤の戦力的にも問題なさそうで、いったいどうして負けてしまうんだ……? という場合もあるかもしれないですね。その場合はチーム運用、つまりは采配プレイそのものがへたっぴなのかもしれません。プロ野球チームの采配はゲームといえども難しいのです。私自身が100点満点の采配を振るっているとは言い難いのですが、それでも個人的に気を付けていることなどを紹介してみましょう。

・選手の調子に気を付ける

パワプロ2018あたり? から、CPUくんの動作には選手の調子が影響します。つまり好調だと設定しているCPUレベル以上に強く、不調だとCPUレベルより弱くなっちゃうという感じです。なので、選手起用は調子がいい人を優先して使うのが基本です。またその逆もしかりで、例えば相手バッターが絶好調であれば、たとえ能力が低くても警戒するべきというのが鉄則になります。このあたりを見誤ると大ケガしてしまいます。

ちょっとだけ先出しするんだけどこの場面ナメちゃダメですよ。
・代打、継投は対戦相手のタイプを考える

左投手相手なので左Bの選手を代打に出す! ……なんていうのは当たり前として、他にも重要なことがあります。それはストレート系の投手には強振&パワータイプ、変化球系の投手にはミート多用&ミートタイプ、を起用するということです。打撃レベルが「ふつう」の世界ではだいたい長打にされるのはストレート。*2 なので、ストレートを多投する投手には一発のあるバッターを送り出すのが基本です。逆に変化球タイプに一発タイプを送ってもぶんぶん振って三振するのが目に見えているので、そういう相手には高ミートタイプのほうが有利です。これは投手起用するときも逆の視点で考えて、中軸が続くから変化球得意な投手出した方がいいな……とか、上位はミートと走力が高いから直球で押す方がいいかな……とか考慮してみましょう。もちろん、前述の調子の話も絡んできますよ。

そこまで考慮できるほどのリリーフがいないって? それは裏を返せばつまり、あなたのチームのリリーフ戦力はそこまでということです。これがチームカラーに合っていないのであれば編成を見直すべきです。

逆にスカイスターズは代打が終わっています。
「お前のチームの代打戦力はそこまで」ということです……
・一二軍入れ替えは慎重に

過去にスカイスターズではなく、スカイスターズと対戦しているチームについて自由に口出ししてもらって采配を振るってもらったことがあるのですが、やはりファンの人目線だと目先の結果に囚われてしまうというか、結果が出ないと即降格させてしまったりとか短絡的な采配が多くなってしまいます。これは何がいけないかというと、前述までの2つの説明の通り、調子や選手のタイプなどで選手、特に投手起用についてはさまざまな選択肢が選べる状況にあることが采配プレイとして重要であると言えます。しかし一度選手を二軍に落としてしまうと、その人はペナントでは10日間一軍には戻れないわけで、つまりは手札として封殺されてしまうことになります。なので抹消するときはよ~く考えましょう。本当に今落として代役がいるのか? 抹消しようとしてる人は調子が上がってくるところではないのか? 入れ替えをした結果ブルペンがストレートで押すタイプばっかりになってしまわないか? 打たれたリリーフは実は常にクリンナップとばかり対戦していて、そういう意味で不運だったのではないか?

スカイスターズは投手層がかなり厚いチームなので多少の無茶はできます。できますが、私はほとんど短絡的な抹消をしたことはないです。バンドリというコンテンツの二次創作なので、キャラクター的なものを考えたりいろんな子に出番を与えたいことから、ある程度定期的に入れ替えをしたりはしたいな~とは思っているものの、ちょっと打たれたからはい二軍とチェンジとはしません。逆に言うと二軍にケガ明けで好調な人がいるとか、理由があればバッサリと見切ったりもします。

二軍に選択肢が多く、割と積極的に入れ替えてもいいケース。とはいえ一軍ブルペンはこれくらいなら疲れているうちには入りません。いわゆるより取り見取りというやつで投手陣が非常に健康な状態です。

逆に入れ替えてはいけないケース。今井あたりを昇格させたくなりますが、他の交換の球が揃って不調で代えが効かないため、今井もコケると身動きが取れなくなりかねないです。よく見ると疲弊しているとはいえ好調者が多い状態なので、先発をひっぱり小刻みに継投するとかでなんとか踏ん張りましょう。目先に囚われてはいけない好例です。

・投手の交代時期をちゃんと考える

ペナントレースではリリーフのやりくりが最も重要な監督の仕事になります。近年のパワプロはスタミナゲージという概念が可視化されており、これが投手のパフォーマンスにもモロに影響してくるので、これが高い状態で投げられるようにしてあげることが大事です。せめて昨日の試合は誰がどのくらい投げたっけな? くらいは頭に入れて試合に臨むようにしましょう。

ベストなのはこうしてきっちり球数&登板数管理することです。
特に3連投以上は疲労やケガの原因になります。

とはいえ全選手をそうやって起用してあげることはできないので、いわゆる酷使役を作って主には勝ちパターンの投手を守ってやることが重要になります。現・スカイスターズ4thシーズンでは勝ちパターンの氷川・美竹については無駄な登板はほぼさせていないし*3、先発でもエース格の湊・レイヤさんは展開によってはスタミナを温存、次回の登板を考えるようにしています。至極当たり前のようなんだけどぼけ~っとしてると案外こういう時期を見逃したりしがち。逆に大量リードでもタフネス花園には130球以上行かせたり、リリーフでは海野・白鷺あたりにバンバン登板してもらっています。一二軍入れ替えの話と共通するのですが、やはり長期的な目線での起用ができないとシーズンを戦うことはむずかしいです。なんとなく1点ビハインドだけど勝ちパターンを起用してしまい、そこでケガをしてしまったことで向こう一週間の戦いに困る……なんてことも起こるのですよ。

どんなに辛くても氷川・美竹だけは徹底して守る。
この試合もこの後は市ヶ谷・松原が行きます。

もうちょっとついでに話すと、リリーフのスタミナを最後まで使い切るのもやめたほうがいいですね。せめて翌日ワンポイントできる程度(黄色ゲージ)まで残すようにしましょう。これは先に話をした手札が減ってしまう理論のため。1イニングいけなくとも重要な場面で一殺してくれるかもしれない。あ、抹消するつもりなら逆に使い切ってしまってもいいんですよ。このあたり臨機応変さが求められるのが采配プレイです。

自分のチームは勝ちパターンがよくわからん状況、とかそもそも決まってない、ってこともあるのでしょうがそれはリリーフ力が足りないか事前のテスト不足です。ペナントが始まると皮算用通りにいかなくなることがあるとはいえ、そもそもの役割が決まっていないと破綻するのは当たり前です。

なんとなくまとめ

という感じで、基本的な原因を抑えるとこんなところでしょうか。恐らく一番ウエイトが高いのは⑤のチーム戦力で、これは逆にこの場では語り切れないので、前述したとおり依頼を受けたチームを紐解いていく次の記事をお待ちください(明日5/6公開予定)。なお同時にスカイスターズ版も出そうと思っています。これはそっちも出さないと、紐解き記事を読んで生まれるであろう「なんでスカイスターズは大丈夫なの?」という疑問にお答えできないからです。

なお、私が一番雄弁に語った⑥ですが、これが思い切り試合結果に影響するかというとそんなことはないと思います……。体感10%~20%とかそんな程度かな。でも143試合の14試合の勝敗が変わるとしたら結構大きいのかもしれませんね。あと、采配を一生懸命振るうのがこのプレイの醍醐味なので、影響力はともかく全力でやるべき部分なのは間違いありません。結局はチーム戦力がモノをいうのがペナントレースなんだけどね……。ゲームでも現実でも監督業というのは大変なんだね……。

*1:一応、配信向けチームの審査でオーペナを繰り返すのである程度経験はあるんだけど、どこをどうしたら勝利数が増えるか~とかはわからんです。

*2:現実のプロ野球もそうかなって思ってるのでこの偏りに個人的には違和感はないです。

*3:蘭ちゃんはあまりにもヒ魔神&絶好調だったので大量リード時に投げたことが一度ある気がします。でもこれも、絶好調なのでスタミナにバフがあるし、他の人が投げるより負担が少ないだろうという考えもあってのものです。